「お金持ちになりたいけど、損はしたくない」「できれば少額から始めたい」と思っていませんか?
ビットコインはニュースでよく聞くけど、本当に儲かるの?それとも危ないの?
この記事では、ビットコイン投資の基本からメリット・デメリット、成功例と失敗例、始め方の手順まで解説します。
実際の数字や事例も交え、ご紹介します。
ビットコインって何?株や投資信託とどう違うの?
ビットコインはインターネット上のデジタルなお金です。
政府や銀行など中央の管理者が存在せず、世界中の個人同士で直接やりとりできます。
すべての取引記録はブロックチェーンという公開台帳に分散管理され、改ざんや不正が起きにくい仕組みになっています。プログラムによって発行量は最大2100万BTC(ビットコイン)と決められており、新しく発行される量も徐々に減っていくため、お金を無制限に刷るようなインフレのリスクが低いとされています。
一方、株式や投資信託といった従来の投資商品とはいくつか違いがあります。
価値の裏付け:
株式は企業の業績や配当など実体経済に価値が紐づいています。投資信託も様々な株や債券の詰め合わせで、プロが運用し価値を生み出します。ビットコインは利益や配当を生まないため、その価格は需給バランスや市場の心理によって上下します(いわばデジタルゴールドとも呼ばれ、希少性が価値の源になっています)。
価格変動の大きさ:
ビットコインは短期間で価格が大きく上下するボラティリティの高さが特徴です。例えば2017年には1BTCあたり数十万円から数百万円まで急騰し、その後数ヶ月で価格が半分以下に急落したこともあります。株式や投資信託も上下しますが、一般的にはビットコインほど乱高下しにくい傾向があります。
取引時間・単位:
株式市場は平日昼間の決まった時間に取引しますが、ビットコインは24時間365日いつでも売買できます。また、日本株は通常100株単位でしか買えず数万円~数十万円が必要ですが、ビットコインなら0.001BTCなど少数単位から購入可能です。数百円程度の少額からでも始められる手軽さはビットコインの大きな魅力です。
法規制や保護:
株や投資信託は法律で守られた仕組み(投資者保護や証券会社の信託保全など)が整っています。一方、ビットコインなど暗号資産は法整備が進みつつあるものの、預けた取引所が倒産・ハッキングされた場合の補償は限定的です。実際、かつて国内外の主要取引所がハッキング被害に遭い、多額のビットコインが流出する事件もありました。信用できる取引所選びや自己管理がより重要になります。
ざっくり言えば、ビットコインはハイリスク・ハイリターン型の新しい投資対象で、株や投信は比較的ローリスク・ローリターン寄りです。
それぞれ性質が違うので、「絶対安全にお金を増やしたい」なら預金や投信、「大きく増やすチャンスを狙いたい」ならビットコイン、といった具合に目的に合わせて組み合わせるのも一つの考え方です。
ビットコインで儲かった人・損した人の実例
ニュースでは「ビットコインで○億円儲けた!」という話も聞きますが、逆に大損した人の話も耳にします。実際の成功例と失敗例をいくつか見てみましょう。
大儲けしたケース
2017年のいわゆる仮想通貨バブル期には、ビットコインや他の暗号資産の値上がりで1億円以上の資産を築いた人(俗に“億り人”)が続出しました。国税庁の発表によれば、2017年に仮想通貨の利益を1億円超と申告した人は国内で少なくとも331人にのぼったそうです。ビットコイン価格がたまたま上昇局面だったため、10万円がわずか数週間で+6万円(60%)の利益になった計算です。このように、タイミングによっては短期間で驚くようなリターンを得たケースも確かに存在します。
大損したケース
一方で、「楽して儲けたい」と飛びついて損をした人も少なくありません。典型的なのは2017年末のバブル絶頂期に参入してしまったケースです。直後に相場はピークアウトし、ビットコイン価格は一時1BTC=250万円から100万円を切る水準まで急落。「毎日2,000円相当のビットコインが掘れる」「1年で元本回収できる」などの謳い文句は現実的ではありませんが、こういった詐欺が横行していました。このように、「確実に儲かる」「リスクなし」といった甘い話に乗せられると痛い目を見るリスクが高いです。
上記から分かるように、ビットコインは大勝ちできる可能性がある反面、大きく負けるリスクも常に背中合わせです。実際「億り人になり損ねた」ケースも多く、2017年に含み益で億単位を抱えながら翌年の暴落で幻と消えた人もいました。儲かった人ばかりが話題になりますが、その裏で損した人も数多くいるのが現実なのです。
初心者がビットコイン投資を始める方法と注意点
「それでもビットコイン、ちょっとやってみたいかも…」という方向けに、初心者が始める基本ステップと注意すべきポイントをまとめます。
ビットコイン投資の始め方
取引所(販売所)を選んで口座開設する
ビットコインは専門の「暗号資産取引所」経由で購入します。まずは国内の大手取引所に口座を作りましょう。ポイントは、金融庁に登録済みの信頼できる取引所を選ぶこと(例えばビットフライヤー、コインチェック、GMOコイン、楽天ウォレットなど大手は安全性や実績で安心です)。口座開設には本人確認書類の提出などが必要ですが、最近はスマホで完結できるところがほとんどです。口座開設そのものは無料なので、興味がある取引所をいくつか比較してみましょう。
日本円を入金してビットコインを購入する
口座ができたら、自分の取引所口座に日本円を入金します。コンビニ払いや銀行振込、クレジットカードなど取引所ごとに方法がありますが、初心者なら銀行振込が手数料も安くおすすめです。準備ができたらいよいよビットコインを買ってみましょう。
購入方法は取引所の画面で「いくら分買う」と入力するだけと簡単です。ビットコインは1枚〇〇万円もするけど買えないのでは?と思うかもしれませんが、先述のとおり0.001BTC(数百円程度)から買えるので心配いりません。
実際、GMOコインでは400円程度からBTC購入できる例もあります。最初は数千円~1万円程度の少額から試してみて、値動きや買い方に慣れると良いでしょう。
ビットコインを保管・管理する
購入したビットコインは取引所の口座残高に反映されます。少額なら当面そのまま取引所に置いておいて構いません。ただし、前述のように取引所がハッキングされるリスクもゼロではありません。
特に大きな額を持つようになったら、自分専用のウォレット(電子財布)で管理することも検討しましょう。ウォレットにはスマホアプリ型、PCソフト型、USBメモリのようなハードウェア型などがあります。
最初は難しく感じるかもしれませんが、資産が増えてきたら分散管理(一部は取引所、一部は自分のウォレット)して安全性を高めるのがおすすめです。
気をつけるべきポイント
余裕資金で少額から始める
ビットコインに限らず投資の鉄則は「なくなっても生活に困らないお金で行う」ことです。
特に値動きの激しいビットコインは、生活費や貯金の大半を突っ込むようなものではありません。
専門家も「リスク資産への投資は総資産の1割程度にとどめ、残り9割は安定運用を」と助言しています。例えば資産100万円なら、まず90万円は預貯金や安全な投資信託で堅実に運用し、残る10万円をビットコインなど攻めの投資に充てるイメージです。そうすれば、仮にビットコイン部分がゼロになってもダメージを抑えられますし、逆に大きく増えればラッキーという希望の種にもなります。
「うまい話」に要注意
「必ず儲かる」「今買わないと損する」といった話は基本的に全て疑ってかかるくらいで丁度良いです。
特に初心者を狙ったビットコインや暗号資産の詐欺案件も報告されています。実在しない新興コインの購入を持ちかけられたり、著名人が薦めているように装ったSNS広告など手口は様々です。
他人から勧められた儲け話は一旦疑う、知らないコインは取引所で正式に買えるか確認する、元本保証や高配当を強調するものは避ける、といった自衛策を取りましょう。
セキュリティ対策を万全に
ビットコインはデジタル資産なので、ID・パスワードが盗まれたりハッキングに遭うと一瞬で資産を失う危険があります。
対策として、取引所のログインには二段階認証(2FA)を必ず設定してください。スマホ認証アプリやSMSコードによる2FAを有効にすれば、不正ログインのハードルが格段に上がります。
また、フィッシング詐欺にも注意が必要です。「取引所を装った偽メール」や「偽のログインページ」に誘導され、ID・パスワードを抜き取られる例があります。公式サイトURLをブックマークする、安易にメール内リンクをクリックしないなど心掛けましょう。
自分のウォレットで管理する場合も、秘密鍵や復元フレーズは紙に書いてオフラインで厳重保管し、他人に絶対教えないことが大切です。
税金のルールを理解する
ビットコインで利益が出た場合、税金にも注意しましょう。日本では暗号資産の利益は雑所得(総合課税)扱いになります。サラリーマンの方なら年間20万円超の利益が出ると確定申告が必要です。
20万円以下なら申告不要(年末調整のみでOK)ですが、超えた分には所得税・住民税がかかります。税率は他の給与などと合算した所得に応じて5~45%(住民税含め最大約55%)と、株式の譲渡益(一律約20%)より高負担になる可能性があります。
「せっかく儲かったのに税金で思ったほど手元に残らない…」ということもあり得るので、利益が大きく出た年はしっかり計算・申告をしましょう。不安な場合は税理士や詳しい人に相談すると安心です。
以上の点に気をつければ、リスクを抑えつつビットコイン投資を始めることができます。最初は勉強代だと思って少額で様子を見るくらいの慎重さでちょうど良いでしょう。
ビットコイン投資のメリットとデメリット
最後に、ビットコイン投資のメリットとデメリットを整理しておきます。
メリット
デメリット(注意点)
今からビットコインを始めるのはおすすめ?現実的な利益の可能性は?
結論から言うと、ビットコインは「絶対儲かるからみんなやるべき!」と単純に勧められるものではありません。しかし、「将来への大きな伸びしろに賭けてみたい」「少額ならリスクを取ってもいい」という人にとっては、うまく付き合えば魅力的な投資先になり得ます。
今から始める場合、現実的な戦略としては「少額を長期でコツコツ積み立てる」のがおすすめです。
毎月数千円~1万円でも良いので生活費から無理のない範囲で買い増しし、5年10年と保有し続ければ、大きな波が来たとき恩恵を受けられるかもしれません。
過去にも半減期の翌年(2017年や2021年など)に価格が大きく跳ね上がった例がありますし、専門家によっては「数年内に過去最高値を更新する可能性が高い」という予想もあります。将来に希望を持つという意味では、少額でもビットコインを持っておくことで「もしかしたら…」という楽しみが増えるでしょう。
ただし、忘れてはいけないのはお金が0になるリスクと隣り合わせだということです。ビットコイン投資はFXや先物取引と同様、損をするリスクが常にあります。「楽に儲けたい」気持ちが先行すると失敗しがちです。実際、ビットコインの将来価格についても楽観論ばかりではなく、「バブル崩壊の可能性」を指摘する声もあります。したがって、「これさえ買えば将来安泰」などとは考えず、あくまで自己責任で慎重に向き合うことが大切です。
もしあなたが「損したくない気持ち」が強いなら、ビットコイン一本に賭けるのではなく、まずは積立NISAや社内預金など安全策で堅実に土台を作りつつ、その一部でビットコインにチャレンジするくらいが良いでしょう。
まとめ
ビットコイン投資は夢もありますが、魔法の杖ではありません。
少額から始めて経験を積み、メリット・デメリットを理解しながら上手に付き合えば、将来の資産形成の追い風になってくれるでしょう。
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