一人暮らしをしていると、突然の発熱や体調不良はとても心細いですよね。
特に身近に頼れる知り合いが少ない場合、熱が出たときに「どの病院に行けばいいの?」「夜間や休日に診てくれる病院はあるの?」と不安になるのは当然です。体調不良でそばに誰もいない環境では不安が一層強まるものなので、あらかじめ対処法や備えを知っておくことが大切です。
この記事では、一人暮らしで熱を出したときのポイントを書いています。
熱が出たときに行ける病院の探し方・選び方
熱が出たとき、どの病院に行けばいいかを事前に把握しておくと安心です。
まず基本は、発熱時には内科などのかかりつけ医がいればそこに相談・受診することです。
日頃から近所で評判の良い内科クリニックを見つけ、「この先生なら何でも相談できる」というかかりつけ医を決めておくと心強いでしょう。かかりつけ医がいれば、発熱時に電話で適切なアドバイスをもらえたり、必要な検査や治療をスムーズに受けられます。
しかし一人暮らをし始めたばかりでまだかかりつけがない場合も多いですよね。
そんなときはインターネットやアプリで近隣の病院を探すのがおすすめです。例えば東京都は、福祉保健局のサイトで、新型コロナ対応を含め発熱時に診療・検査可能な医療機関リストが閲覧できます。また「東京都発熱相談センター」に電話すれば、近隣で発熱患者を診てくれる病院を紹介してもらうことも可能です(WEB広報東京都|東京都)。
自分で探す場合、医療機関検索サイトやアプリを活用しましょう。EPARKクリニック・病院などのサービスでは、全国の医療機関を検索してネット受付予約ができます(EPARKクリニック・病院|病院の受付予約・検索)。スマホの現在地情報を使って近くの病院を探すこともでき、知らない土地でも自分に合った診療科のクリニックを見つけられます。さらに「夜間診療」「発熱外来」「今日空きあり」など条件を指定して絞り込むことも可能です。こうしたサービスを使えば、発熱時でも適切な医療機関をスピーディーに見つけられるでしょう。
病院を選ぶ際は次のポイントをチェックしておくと安心です。
普段から自宅や職場近くの医療機関情報(所在地、電話番号、休診日など)をメモしておくと、いざというとき役立ちます。元気なうちに「ここに行けば安心」という病院の目星をつけておくと、不安がかなり和らぐはずです。
夜間・休日の発熱に備える
夜間や休日に急に高熱が出た場合、「今から診てくれる病院はあるの?」「救急車を呼ぶべき?」と悩んでしまいますよね。夜間・休日でも相談できる窓口や受診先が用意されていますので、落ち着いて以下の方法を確認しましょう。
以下には東京でのおすすめセンターをご紹介します。
- 東京都発熱相談センター(24時間対応)
発熱などの症状がありかかりつけ医がいない方を対象に、適切な医療機関の案内や受診のアドバイスをしてくれる都の電話相談窓口です。電話番号は 03-6258-5780(※年中無休)です。症状を伝えると、近隣で発熱対応可能な病院を紹介してもらえます。「熱があるけど病院に行けない、どうしたら?」という時に心強いサービスなので、番号を控えておきましょう。 - #7119(救急相談センター)(24時間対応)
#7119は東京消防庁が提供する電話相談窓口で、急な病気やケガの際に救急車を呼ぶべきか迷った時の相談先です。特に「夜間で近くの病院がわからない」「119番するほどではない気がするが不安」という場合に、#7119に電話すると看護師等のスタッフが症状を聞いて適切に指示してくれます。「様子を見るべきか」「今すぐ行ける救急病院はどこか」など教えてくれるので、一人で判断に迷う時は遠慮なく利用しましょう。電話はプッシュ回線・携帯から#7119(ダイヤル回線は 23区:03-3212-2323 等)にかければ繋がります。 - 自治体の休日・夜間診療所
東京都内の各自治体(区市町村)では、休日夜間急患センターや休日診療所といった施設が設置されています。例えば大きな総合病院が輪番で夜間救急を受け入れていたり、地域のクリニックが持ち回りで休日診療を行っているケースがあります。お住まいの自治体のホームページで「休日夜間診療」の情報を調べておきましょう。そこに連絡すれば当番医療機関を案内してもらえたり、直接受診先が掲載されている場合もあります。
症状が重いときは無理せず119番で救急車を呼ぶべきですが、「救急車を呼ぶほどか判断できない…」というときは#7119に相談してみましょう。
また高熱で動けない場合は無理せず周りに助けを求めてください。
最近では、発熱時に直接病院に行かなくても診察を受けられるオンライン診療サービスも充実しています。「高熱でフラフラ、病院に行く気力もない…」というとき、スマホ一つで医師の診察が受けられれば安心ですよね。東京で一人暮らしの強い味方になってくれる、おすすめ医療系アプリ・Webサービスをいくつか紹介します。
- EPARKクリニック・病院(EPARKクリニック・病院|病院の受付予約・検索)
病院検索とネット予約ができる総合サイトです。土日や夜間診療、オンライン診療対応など希望の条件で医療機関を検索でき、自分に合った病院を探せます。予約ボタンがある病院ならスマホで24時間予約可能なので、夜中でも「明日の朝イチで予約」といったことができます。EPARKは一つのIDで複数のサービスを利用でき、病院以外に薬局の処方箋予約やお薬手帳機能も提供されています。初めての病院でも事前に口コミや写真で雰囲気を確認できるので、一人でも安心して受診先を決められるでしょう。 - CLINICS(クリニクス)(オンライン診療・服薬指導アプリ CLINICS)
CLINICSは多くの医療機関が採用しているオンライン診療アプリです。患者側はアプリをインストールして会員登録することで、全国の提携医療機関を検索してオンライン診療の予約・受診ができます。特徴的なのは、診察だけでなくオンライン服薬指導や薬の受け取りまでサポートしている点です。診察後に処方箋データがアプリから送られ、薬局での事前調剤・自宅への郵送が可能なので、発熱で外出が難しいときでも安心です。支払いもキャッシュレスで完結し、アプリ内に電子お薬手帳機能もあるなど、通院の不便さを解消してくれるサービスです。実際に多くの患者さんが利用しており、累計80万回以上のオンライン診療実績があるとされています。 - ファストドクター(往診とオンライン診療ならファストドクター)
東京を含む都市部で夜間・休日の往診・オンライン診療サービスを展開しているのがFastDoctor(ファストドクター)です。こちらは夜間・休日問わずスマホからオンライン診療を申し込めるのが強みで、深夜でも自宅で診察を受けることができます。症状に応じて医師が適切に判断し、必要があれば処方箋発行や往診による投薬も行ってくれます。例えばインフルエンザの疑いで高熱が出た深夜など、救急車を呼ぶほどではないが辛いという場合に相談でき、場合によっては医師が自宅まで来てくれる心強いサービスです(対応エリア要確認)。料金や対応範囲は事前に公式サイトで確認しておきましょう。
このように、オンライン診療や医療系アプリを活用すれば「熱で動けないけど相談したい」状況でも助けが得られます。特に一人暮らしで周りに頼れる人がいないとき、スマホから医師に繋がれるだけでも楽になれます。
いざというときの備え
最後に、普段から発熱時に備えて用意しておきたいものをチェックしましょう。
事前の備えがあるだけで、「もし熱を出しても大丈夫」という安心感につながります。特に一人暮らしの場合、具合が悪くなってから買いに行くのは大変なので、以下の物は常備しておくのがおすすめです。
- 体温計:発熱に気づくための体温計は必須です。普段から動作確認し電池切れにも注意。
- 解熱鎮痛剤・総合感冒薬:市販の風邪薬や熱さましを数種類備えておきましょう。例えばアセトアミノフェン系の解熱剤は高熱時のつらさを和らげてくれます。ただし症状が長引く場合は早めに受診を。
- 経口補水液(OS-1など)やスポーツドリンク:発熱時の脱水対策に、体に吸収されやすい飲料をストック。 特に経口補水液は厚労省推奨の成分組成で、食欲がないときの水分・電解質補給に役立ちます。スポーツドリンクや麦茶、野菜ジュース等もあると安心です。
- 冷却シート・氷枕:額に貼る冷えピタや氷枕・保冷剤は、熱で辛いときの応急措置になります。脇の下や首元を冷やすことで熱を下げる手助けにも。複数枚セットを備蓄しましょう。
- 使い捨てマスク:発熱の原因が感染症の場合に備えてマスクも常備。自宅で同居人がいなくても、来客対応や通院時に必要です。風邪予防の観点からも日頃から使えます。
- 食品のストック:高熱時は買い物にも行けないため、調理不要で日持ちする食品を備えてください。レトルトのおかゆやスープ、ゼリー飲料やアイスクリーム(高カロリーで喉越しが良い)、缶詰のフルーツなどがおすすめです。食欲がなくても口にしやすくエネルギー補給できるものを意識しましょう。
- 現金(緊急時用):いざ病院に行くとなった際、保険証とともに現金も忘れずに用意しましょう。キャッシュレス化が進んでいますが、夜間休日の救急ではカードが使えなかったり、時間外加算で思いのほか費用がかさんだりします。またタクシー代や飲み物代など何かと現金は必要になるので、数千円を保管しておくと安心です。
上記の他にも、マイナンバーカード・診察券・お薬手帳はすぐ出せる場所にまとめておきましょう。特にマイナンバーカードは受診時に必須ですし、オンライン診療でも写真提出が求められる場合があります。普段から携帯するか、コピーを非常袋に入れておくのも◎。
また、一人暮らしの場合緊急連絡先のメモも用意しておきたいものです。
万一自分が倒れてしまったとき、救急隊員や病院に誰か連絡すべき相手を伝えられるよう、スマホのメモや紙に家族・親友の連絡先を書いておくと良いでしょう。
最後に
発熱してしまったら、今回紹介したようにオンライン診療や相談窓口など頼れるサービスに遠慮なく助けを求めましょう。つらいときに一人で無理をする必要はありません。周りの人やプロの力を借りることが大切です。
いざというときは今回のポイントを思い出して、無理せず適切な医療の手を借りてくださいね。
日頃から備えることで、「もし熱を出しても私は大丈夫」と自信を持って過ごせますように。お大事にしてください!
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